コラム:ワキガと食べ物

コラム:ワキガと食べ物

動物性タンパク質や脂肪などが中心の食事を続けていると、 ワキガの原因となるアポクリン汗腺の一つ一つの分泌活動が刺激されて、 より強いワキガ臭が発生するようです。

肉類を摂取するときには、野菜を同時に摂ることでバランスのよい食生活を心がけることが、 ワキガ臭を強くしないためには必要かもしれません。

また、不快な体臭が発生しやすいのは、体が「酸化」しやすい状態にあるときで、 「不快」という感覚を生じさせるニオイ物質の多くは、短鎖脂肪酸をはじめとして、 体内や皮脂腺などで「酸化反応」という過程を経て作られるものがほとんどのよう。

特に、体内(血液や体液)で不快なニオイ成分に酸化生成されやすい状態は、活性酸素が生じやすい環境、 つまり血液が「酸性」に傾きやすい状態といってもよいと。

通常、健康な人の血液はph7.36〜7.44の「弱アルカリ性」にあります。 これが酸性に「傾きやすい」状態(実際に酸性になることはありませんが)は、 体の抵抗力が落ち、さまざまな不調や病気になりやすい状態で、 同時に体臭も作りやすい状態なのです。

ですから、体臭予防のためには常に「アルカリ傾向」に保つことが大切のようです。

では、血液を弱アルカリ性「傾向」を保つにはどうしたらいいの?

アルカリ「傾向」を保つためには、「アルカリ性食品」を主体に摂取することが大切です。

一般的には、酸性傾向の作用を示すものは、塩素、イオウ、リンなどの陰性の元素を含むものが多く、 アルカリ傾向を示すものは、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムなどの陽性元素を含むものが多いのです。

実際には、血液のPHは腎臓や肺の緩衝系でコントロールされていて、これらの元素の合計で決まるわけではないようですが。

体臭予防対策としては、このような陽性の元素をたくさん含むアルカリ性食品を多く摂取することが必要です。



アルカリ性食品の代表は、ダントツで「梅干」次に「わかめやこんぶ」、さらに「こんにゃく」「しいたけ」「ほうれんそう」「大豆」「バナナ」「緑黄色野菜」などがあります。 逆に酸性食品の代表は「砂糖」です。あとは「卵」や「肉類」があります。

ただ、アルカリ性食品ばかり食べたればよいということではないので誤解しないでくださいね。

体は酸性食品も同時に必要としているのです。

なので、体臭予防のための食生活では、肉類などを食べたら、必ずアルカリ性食品で「中和」するということを心がけるようにするといいですね。

たとえば、酸性の強い牛肉を100グラム食べるとアルカリ性のキュウリは900グラム必要ですが、 梅干しならばたったの5グラムの量で中和してくれます。

「梅干し1日1個で医者知らず」とも言われています。

肉類など高カロリー&高脂肪の食べ物には、 皮脂腺やアポクリン腺を活発にする作用があり、 穀物や野菜、魚にはビタミンをはじめポリフェノール、 β-カロテンなどにはワキガ体質の改善に有効とされる栄養素が含まれているのうだそう。

近年は、野菜や魚中心の食生活から肉やファストフード中心のものに移行していくにつれ、 日本人のワキガ体質も強くなっていると言われているようで、 食生活の欧米化が、体質も欧米人に似たものにしているのだと。

ただ、「ワキガ体質の人が増えている」というわけではなく、 アポクリン腺の数は生まれた時に決まっているので、 肉類中心の食事で今あるアポクリン腺が活発に働くことはあっても、 なかったアポクリン腺が新しくできることはないようです。

つまりワキガ体質は増えているのではなく、強くなっているということだそう。

ワキガ体質の人は、お肉を食べる時は野菜も一緒にとるなど、 日頃からバランスの良い食事を心掛けるようにするといいかもしれません。


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